注目度の高いDHAとEPAだが、なぜEPAだけがすでに医薬品として認可され、DHAは栄養素のままなのかと不思議に思う人も多いだろう。これはなにもDHAのほうが作用が低いというわけではない。簡単に言えば、EPAのほうが先に研究が進んだだけの話である。DHAの研究が本格的に開始されたのは、一九九〇年のこと。EPAが医薬品として認可された年に、やっとスタートしたというわけだ。なぜこれほど遅れをとったかというと、一番の理由は、純度の高いDHAの入手が困難だった点にある。一九九〇年以前は、純粋なDHAを1グラム手に入れるのに10万円という、おそろしく高いコストがかかった。同じ魚の脂肪酸であるEPAの効果を考えれば、DHAにはそれ以上の薬理作用があることは間違いない。私を含めて多くの研究者が「DHA」という、まだほとんど手付かずの、しかも大きな可能性を秘めた物質に非常に大きな期待と興味を寄せていたわけだが、動物実験をしようにも、経済的な負担が大きすぎてなかなか手が出なかったのである。これに対してEPAのほうは、当時すでに獲れる安いイワシの油から安価に入手できたため、EPA研究のほうが先行したのである。
[参考]
DHA|サントリーウエルネスオンライン通販
http://www.suntory-kenko.com/supplement/main/43322/
→ DHAの成分