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二〇年近く価格の値下げを断行しなかった

二〇年近く価格の値下げを断行しなかったが、対抗するためには値下げせざるを得なくなってしまった。その最大の理由は既存店売上の低迷である。これまで新商品を出せば次から次に売れていた無印神話の終焉である。商品・企画・価格、店舗運営の各面での市場とズレが生じていたのだ。無印の失敗は、価格政策の失敗だろう。業績急落の要因は割高感にあり、それが客離れの直接の原因だと考えられる。そこで、衣料品の約二〇〇目品の半数を平均割値下げ、生活雑貨の約三六〇品目の二割値下げ、食品でもスーパーに比べて一五〜二〇%安い価格に設定し直した。これは完全に価格創造の失敗以外の何ものでもない。いま、有賀から松井忠三へ社長が変わり商品政策の大転換をはじめている。衣料雑貨における、ユニセックス、ノソクラスのライフタイル、日常衣料への回帰というただ唯一、明るい材料は、海外戦略が成功していることだ。

オンワード樫山とはどんな企業?

オンワード樫山とはどんな企業か。「世界のオンワードをめざす」ことを夢見た故・樫山純三の創業以来の宿願であった。同社が本格的なグローバル展開を始めたのは八〇年代後半からだ。それまでは高成長期を経て、国内市場は非常に好調であった。しかし、もはやかつてのような成長は見込めない上、アパレルの競争は内外入り乱れて一段と激化している。外国勢が大挙して押し寄せて来ているだけに日本市場も苦しい時代を迎えているのだ。もはや守るだけの時代ではなく、これからは積極的に打って出る必要がある。オンワードはこうした認識のもとに、世界同時発売・同一価格をうたい文句として一九九五年秋冬物から世界の主要都市で販売を開始した。その代表的なブランドが「ICB」である。

ティーンの次のコスチュームは?

ティーンの次のコスチュームは、自宅でのジャケットとタイ姿だが、家を出るとすぐにタイを外し、シャツの第一ボタンを外してしまう。喉もとに、また白いTシャツが覗いている。両親に対する反抗の、カジュアルな姿勢であろう。白いソックスにローファー、当時のアメカジ(アメリカンカジュアル)そのものである。クライマックスは、ミラータウンの崖っぷちでの、バズとのドラッグレース(別名チキンレース)である。崖っぷちまで車を走らせ、先に車から脱出した方が「チキン」(ヒヨッコノ弱虫)だという設定で、映画史上に残る名場面だ。ジェームズ・ディーンは、このシーンから最後まで同じコスチュームだ。真っ白なTシャツの上に、マグレガーらしき赤いブルゾン、いやこの時代はまだジャンパーか。下にブルージーンズという、当時のアメリカとしては最新のカジュアルファッションだ。キリスト教国では、良い(血の)赤と、悪い赤が存在し、前者は魂の浄化、後者は暴力や罪の象徴を意味する。ディーンに赤いブルゾンを着せたニコラス・レイには、何か意図があったのだろうか。


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